たまには日記の一つでも。

28にしてはじめたバイオリンの記録と、ときどき日曜ハッキング

経過報告 - バイオリンの先生を変えました

一応、大きなイベントなので書き残しておこう・・・
先月、2016年6月から別の先生に師事することにした。娘共々。
そして二人とも、開放弦のボウイングからやり直し。初顔合わせの段階でボウイングの乱れを指摘された。

自分
  • 弓を持ち上げてはいけない。腕の重みは弓に預けなさい。そんなしょぼい音ではオケに埋もれる。ただし力で押し付けるのではない。
    • うるさいくらいガシガシゴリゴリ弾くように指示された。今までずっと、これは潰れた汚い音だと思っていた・・・
  • 先から元まで同じ音で
    • 弓先ではかなりの重さが人差し指にかかる
  • G線で肩が上がらないように
  • 左手の小指が寝ないように。いつも指先で、隣の弦に触らないように押さえること
  • 教本変更
    • シュラディックを追加
    • カールフレッシュスケールシステム => セブシック OPUS1 PART3, PART4
    • カイザー36番 => クロイツェル2番、ボウイングのバリエーションを徹底的に
    • モーツァルト協奏曲3番 => スズキ8巻 エックレス ソナタ
長女
  • 楽器を構える位置をまず修正。ここを妥協して先に進むのは絶対ダメ
    • 顎当てが左頬骨に当たるから嫌だといって、顎の真下に顎当ての凹みを当てていた。すると、楽器がほぼ正面にきてしまい、猫背になる。左肘は外に出やすくなる。負のループ。これは妻に顎当てクッションを作ってもらい、解決。
  • 弓をまっすぐひく。ダウンで肘を後ろに引かない
  • 弓を手前に倒さない
  • 右手の小指を離さない
  • 右手の薬指にもっとしっかり支えさせるように
  • カスカスのヘロヘロの音を出さない
  • 弓の量がバラバラ。当然音量もバラバラ
    • 弓にテープを貼って、8分音符の長さと16部音符の長さを厳密に守らせる
  • 音程を探して左指を滑らせない。音程を外したら押さえ直す
    • 1の指の位置と3の指の位置にテープ
  • 左手のひら親指の付け根側をネックにつけない
  • 教本変更
    • 小野アンナ音階はそのまま、ただし音程、ボウイングがちゃんとするまでA-durのみ
    • スズキ2巻 8.妖精の踊り => スズキ1巻 きらきらぼしのリズム練習

とにかくボウイングに対する要求が劇的に厳しくなった。逆に言うと今までどれだけ雑なボウイングをしてきたかということだろう。思い返せば自分はカイザーのボウイングバリエーションもほとんどやってこなかった。音階は小野アンナの3オクターブ単音と重音(オクターブ、3度、6度)を何周かしたのだが、楽譜通りのスラーで弾いてざっくり音程をとることがゴールになっていたので、できた気になってカールフレッシュに進んでしまっていた。セブシックに変えた今、フレーズは単純になったが、常に弓が吸い付いて楽器が鳴っている状態で、押さえ直さずに一発で音程をとれるまで次に進めない。スラーも最初は1音ずつ返してゆーーーっくり。端から端まで均一な音で。するとどうなるか。ポジション移動の確度を上げるために、ひたすら左手の形を追求する。そして脱力がまだ完全でないことに気づく。楽器がよく鳴ることで、今まで気付かなかった音程のずれも気になるようになる。これか。だからいつまでたっても重音の音程がとれなかったのか・・・
シュラディックによる左手、特に小指の鍛錬とクロイツェル2番のボウイングバリエーションも、この1ヶ月で既に成果を見せ始めている。昨日、1ヶ月ぶりにモーツァルトの3番1楽章を弾いてみたら、あれ、1ヶ月前より音程とれるようになってるぞと。弓が思い通りに動くぞと。1ヶ月弾いてなかったのに。それでもまだこの曲は自分には早いというのもわかる。基礎技術が圧倒的に足りていない。今まで見えていなかったものがどんどん見えてくる。
長女に至っては弓を真っ直ぐ引けないのに曲がどんどん難しくなって、音は蚊の飛ぶ音になっていた。成長して慣れてきたら少しずつ修正できるのかな・・・なんて思っていたが、こうやって振り返って見るとただ悪い癖を定着させていただけなのかもしれない。相変わらず開放弦でも弓が斜めになったり、時折手前に倒れるが、構え方はかなり様になってきたし、音程を探して指板上で指をコネコネするのもなくせた。もう少しの辛抱かな。

J.S.Bach 無伴奏パルティータ #3 Preludio 再訪、挫折

弾けねーよあんなのw

信じられない、これ弾いた気になってたのか、と愕然とした。忙しすぎてさっぱり楽器が鳴らせないし、前半Cのストレッチ、届かない。中指と小指がそんなに開かないって。最近は10度の重音なんかもレッスンでやってるわけですけど、それと同じくらい痛い。そんなのあの隙間ない16分音符の中で押さえられるわけもなく。

裏を返せば、音程の許容範囲が狭くなったということで、一応進歩してるのかな。確かに当時の発表会の録音を聞いてみると、ストレッチのところ音程とれてないし。やった、中年になっても音感は進歩するみたいだよ。諦めず頑張ろう。

暗譜して練習する

年々物覚えも悪くなって、Youtubeで何回か見ただけの歌をカラオケで歌おうと思っても歌えなかったりとかすると、あれー年取ったなー、って思いますよね。思いますよね。バイオリンの課題曲も、最後の最後まで教本をガン見しながらじゃないと弾けない。暗譜なんてムリムリ。子供の頃ピアノを習っていたころの記憶だと、これだけ繰り返し練習したらなんだかんだ自然と暗譜しちゃってたと思うんだけど、今はそれができない*1。音階ですら、急に教本を見ないで弾こうとするとどこでシフトするかわからなくなっちゃったりして。これは指番号で楽譜を読んでいるという別の問題もあるけども*2

こういうやり方で長いこと練習していると、あれこれ甘くなってしまうようだ。音程であったり、弓の角度や重みのかけかたであったり。フレーズの部分練習すら教本をガン見してるので、脳がそっちに持っていかれてしまうんだろう。試しに、いつもいまいちよく弾けてない、ごく短いフレーズを暗記して、目からの情報を完全にシャットアウト(焦点を合わせないだけでOK)して、延々繰り返して練習してみると、聴こえてくる聴こえてくる・・・音程の粗、ボーイングの悪さによる雑音、あ、今肩が上がったな、これはまずい、などなど。

でそこで確信に変わった。なんかうまくならないのって、この教本ガン見が諸悪の根源なんじゃないのか。目に楽譜を追わせてるだけで、こんなにたくさんのヘタクソシグナルに気付けなくなるなんて。発表会の時も、暗譜してからの練習でかなり修正できてたし。子供たちは普通に暗譜して練習してるので、やっぱりこういうところでも差がついてしまうのかな。

でも、やろうとすれば数小節くらいなら今でもすぐに暗譜できることはわかった。というより、教本ガン見でも、練習を繰り返すうちに素材はほぼ頭の中に入っていて、あとはつなげるだけの状態にはあるんだと思う。子供のころはこのつなげる作業が特に意識しなくてもできてたんじゃないかな。脳科学とかの専門的な事はよくわからないけど、なんとなくそんな気がする。

近頃は課題曲も長くなってきて、1曲まるまる暗譜するのはやっぱりおっさんの脳には大変かなーと思うんだけど、うまく弾けない数小節を抜き出してならできそう。スケールなんかはさっさと覚えて、目を使わずに弾けるようになってからが本当の練習ってところだろうか。

*1:暗譜のための練習をちゃんとすれば、やってできないことはないというのは前回の発表会で一応証明できているんだけれども、なんか覚えようとすることにストレス感じちゃう。。。逃げちゃってますね。

*2:こんな楽譜の読み方をしていると、オーケストラに入ったときに壁にぶち当たるです。どこでシフトするか自分で決めないといけないからね!ちゃんと音名とポジションで覚えないとね。。。

バイオリンはまだ懲りずに続けていますよ

なんと、レッスン日誌をやめると宣言したきり2年間一切更新していなかったとは・・・。

バイオリンを勉強し始めて7年目が終わろうとしているところだけど、帰国、引越しとあって先生を探し直したりしたのもあり、あんまり進んでいない。おそらく3周目の小野アンナ音階、カイザーNo.21、そしてスズキ教本7巻のJ.S.Bach Vn Concerto No.1 Mvt2。Mvt1を先週の発表会で弾いたところ。渡米中の先生がなぜか途中でやめてしまったカイザーがだいぶ遅れている。今の先生によると、スズキがこの進度だとカイザーは終わってクロイツェルに入ってるのが普通だとか。

そして相変わらず、油断すると左肩が固まったり、左手親指の付け根が固まったり、ボーイングは腕の重みがのらずに芯のない音が出たり、逆に押し付けて音がつぶれたり。いやしかし、音程も含めて確実に2年前よりは改善している。特に左手親指の付け根が力む問題はほぼ解決しつつあり、特定のフレーズで不定期に症状が出る程度。左肩も難しいフレーズをぎりぎりのテンポで弾く時以外はほぼリラックスできているようだ。ボーイングも、最近ようやく、弓幅が大きく使えればつぶれずに大きな芯のある音を狙って出せるようになってきた。なんせ少し前まで音がつぶれていることが自分でわかっていなかったので、これが耳でわかったことと、右手の運動と結びついたことは大きな収穫。あとはより速いフレーズで、短い弓幅でできるように練習あるのみ・・・

左手が力んで痛くなる問題は今までのどの先生にも相談したし、その度に一旦は改善したような気になっていた。一発で完治しないのは、筋肉の一本一本の使い方まで言葉にできるわけじゃないのである程度しょうがないのだと最近気づいた。ボーイングも然り、見ただけでは筋肉の収縮まで見えるわけじゃないしこちらも説明しきれないので、どうしても試行錯誤になる。あとこれは単に自分が鈍いだけなのかもしれないが、ある程度練習を重ねてバイオリンを弾く動作を身体が覚えないと、意識できない身体の使い方というか、脱力の仕方というか、があるような気がする。なのでフォーム、身体の使い方は常に改善の余地がないか意識していないといけないようだ。ひょっとしたら先生が大人は一回言えばわかるはず、と思って指摘しない場合があるかもしれないので、何か違和感があったら即、自分から先生に相談することにしよう。ということで昨日のレッスンではネックの握り方を再指導していただいた。理想的な親指の位置と手の角度、ちょっと前は腕の筋肉が硬直して辛かったはずなのに、昨日はわりと脱力したままできた。こういうことが起こる。完全に手探り。一進一退。まぁそれでもとりあえず長い目で見ると前には進んでいるので、いいんじゃないでしょうか。

ちなみに最近左手も右手も一歩前進した実感があるのだけど、原因は明らかで、発表会のためにJ.S.Bachのコンチェルトをとにかく弾き込んだこと。直前2週間は完全暗譜で毎日3~4回の通しの合間に部分練習。 最終的にはスズキのCDのテンポに合わせてなんとか音を出し続けられるくらいまで頑張った。もちろんそんなスピードじゃひどい音になるので本番でやるつもりは毛頭なかったけど、この練習のおかげで左手に余裕ができる。次に音程とか運弓が怪しい箇所を集中的にやって、それから本番を想定したゆっくりめのテンポで、ちゃんと楽器が鳴るように心がけて弾く。それでも音程外したり不快な音が出たりするので、また部分練習。こんな感じで弾き込んでいくと、下手な中にも余裕が生まれてくるので、それがいい脱力につながったんだと思う。

それにしても、先生についてもこんな有様のバイオリン、独学なんてとんでもないってのはもちろん、先生についていても余程自分の身体に向き合ってないと先に進めないんじゃなかろうか。それとも自分が異常に鈍いだけで、その他大勢の人は自然と身体が正しく動くのかなぁ・・・

レッスン記録

毎回特筆すべきことがあるわけではなくなってきたので、レッスン記録は不定期にする。レッスン回数を数えるのもやめやめ。

PARTITA、まだ細かいところは音程が不安定ながら、ビブラートなんかを入れ始めた。常に左手が忙しい中でビブラートを入れるのは難しい。音程に気をつけながら、今日やったビブラートやら強弱やらをコントロールしながら、もう少しスピードをあげていこう、とのご指導。先生、厳しい。

課題

小野アンナ音階
  • Scales and Chords of Three Octaves E-dur
  • Scales in Sixth E-dur
  • Scales in Octaves E-dur
  • PARTITA No.3 in E major, S.1006 Preludio. J.S.Bach

次回から課題入り

  • Violin Concerto No.1 in G Minor Bruch

Lesson 135

音程が大分改善したって褒められた。イヒ。次はボーイングだね、と。いや正直左手も、ポジション移動前後はかなり不安定だし、まだハイポジションでいやーな力みが出るので、課題は山積みなんだけど。前回よりは進歩したという意味では実感もある。粛々と前進あるのみ。

課題

小野アンナ音階
  • Scales and Chords of Three Octaves E-dur
    • シフトを軽く素早くスムーズに
    • 音程・シフトに注意しながら、ぼちぼちテンポをあげていく
    • シフト直後に弓が跳ねるのは、シフトがもたっているから。スムーズに
  • PARTITA No.3 in E major, S.1006 Preludio. J.S.Bach
    • もっと弓をいっぱい使う
    • アルペジオで二の腕が動きすぎ。手首と肘を使ってもっと効率的に
    • 弓が跳ねないように、しっかり腕の重みをのせる
    • 音程が崩れないように注意しながら、徐々にテンポをあげる

次回から課題入り

小野アンナ音階
  • Scales in Third E-dur

Lesson 134

今日はpartita#3前半の音程を徹底的に見直し。課題が一つ。C(43小節〜)の44, 46小節のストレッチが押さえられない*1。小指を届かせようとすると中指まで上がって音程がずれる。先生の方が手が小さいので、届かないはずはないのだけど・・・先生に左手の形を無理やり矯正してもらったときは簡単に押さえられたので、そのフォームを自分の意志で作ればよいだけのはずが、なかなか思い通りに動かない左手君・・・
かと言って右手が思い通りにいくわけでは全くないけれども・・・アルペジオで触っちゃいけない弦を触ってしまうのは相変わらず進歩しない。これはでも鍛錬しかなさそうだけど。

課題曲

小野アンナ音階
  • Scales and Chords of Three Octaves E-dur
    • シフトを軽く素早くスムーズに
    • アップからダウンの返しで音がブツ切れないように。楕円を描く感じでつなげる
  • Scales in Octave E-dur
    • シフトを軽く素早くスムーズに
  • PARTITA No.3 in E major, S.1006 Preludio. J.S.Bach
    • もっと弓をいっぱい使う
    • 弓が跳ねないように、力を抜いて、しかし重みをしっかり弓にのせて
    • とにかく音程。共鳴を聴く。全ての音を重音の響きで確認しながら弾く
    • アルペジオのところは開放弦を意識して控えめに

自主練

  • Schradieck Book1-1
    • お休み中

*1:運指が間違っている事に気付いた・・・D線のEは1の指で押さえ直すと譜面に書いてあるが、2の指のままでやろうとしていた。つまりD線のEとA線のEを2の指と4の指で頑張っていた。そこまで無理しなくてもよかったらしい・・・